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2025年12月2日 火曜日
冬の間、自然界の動植物は無駄にエネルギーを使うことなく静かに過ごします。
― 冬は腎をいたわる季節 ―
熊をはじめとした『冬眠する動物』、草木も枯れて葉を落とし『休眠』
正に『エネルギーを無駄遣いしないための自然の摂理』を実行しているのです。
本来、冬は腎精(エネルギー)を無駄遣いせず、静かに過ごす季節。
人間は冬眠できませんが、冬の間はできるだけ激しい運動は避ける方が良いですし、
日が暮れるのも早くなるため夜は早く寝る、朝はゆっくり起きるが理想的。
現実はそうもいきませんが、少し意識をしてみると良いでしょう。
五行色体表で見てみましょう
↓
― 腎のはたらき―
生き物は親からもらった『先天の精(生命力)』と食べものなどを消化 吸収して得る『後天の精』を腎に蓄えて、生命活動を営んでいます。
漢方でいう『腎』とは泌尿器系のはたらき以外にも
① 精を蔵し、成長発達・生殖を主る
② 脾・肺と協調して水液の代謝を行う
③ 呼吸のうち、呼気は肺・吸気は腎が深く関わる
④ 腎は髄を作り出す 髄は骨を作る元であり、髄が集まって脳を作る
⑤ 腎は外生殖器と肛門(二陰)のはたらき(排尿・性交・出産・排便)に関わる
など、とても重要な働きがあります。
以前 NHKスペシャルの「腎臓が寿命を決める」(2017年10月1日放送)で、
番組内でも腎臓が各臓器の 司令塔の役目をしていると説明されていました。
西洋医学の世界でも腎臓が重要視されていると言うことですね!
漢方の世界では、数千年も前から五臓を昔の官職に例えて 腎のことを『作強(さきょう)の官』といい、「人体が強靱で細かな作業をや り抜き通す力が湧いてくるところ」という意味をもたせていました。
― 腎をいたわるには―
『冬は腎をいたわる季節』ということは先に書きましたが、
現代人は一年中変わらない生活の中で、エネルギーを消費し続けなければいけません。
季節にあった養生がしにくい現代だからこそ、
べにばな薬局では『瓊玉膏』をおすすめしています。
腎の力が衰えることを『腎虚』といい、
男性は40歳、女性は35歳から腎の力が衰え始めます。
健康長寿のためには、『腎を補う』必要があるのです。
最後に腎を補う食養生を少し…『黒いものを食べる』
昆布、ひじき、しじみ、海苔、わかめ、きくらげ、栗、黒米、黒ゴマ、黒豆、小豆
エビ、うなぎ、豚肉、鴨肉、羊肉、鹿肉
そして何より、冷やさないこと!
『腎』は腎臓のはたらきだけではなく、生命維持にとても大切なもの。
この冬も、上手に腎を補いながら来る春に備えましょう。
健康で長生きの秘訣はべにばな薬局にご相談ください!
文責
べにばな薬局 薬剤師 国際中医師
渡辺翔子 渡辺喜美江
私たちがお待ちしております!
お問合せ、ご相談は
べにばな薬局
TEL 0955-70-1881
タグ:佐賀, 冬の養生, 唐津, 漢方, 腎, 腎臓, 薬膳
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2025年10月21日 火曜日
土用シリーズⅢ ~秋の土用~
春の土用の頃に、胃の不調のご相談を頂いたことがきっかけで「脾」を整える季節の変わり目「土用」について注目するようになりました。
そこから始まったこの「土用の養生シリーズ」もこの秋の土用で3回目になります。
復習を兼ねてまずはお読みください
春の土用については →https://benibana-kanpou.com/date/2025/04
夏の土用については →https://benibana-kanpou.com/date/2025/07
今年は異常に残暑が長く、朝晩の空気は冷えてきたのに、木々の色づきはまだ浅く、秋の気配を探すような日々です。
そんな中でも暦は着実に冬へと向かっています。
ここで、少しおさらいを。
土用とは、四季の始まり(立春・立夏・立秋・立冬)の前18日間を言います。
今年は立冬が11月7日なので秋の土用の入りは10月20日、明けは11月6日になります。
陰陽五行説では五臓と季節の関わりを説いています。
すなわち「春は肝」、「夏は心」、「秋は肺」、「冬は腎」。
そして「脾」と関わりがあるのが土用です。
季節の変わり目のこの時期は、漢方では次の季節を元気に過ごすために
「脾(消化吸収)」を整える養生期間 とされています。
8月の立秋から11月の立冬までが秋というわけですが、今年は特に残暑が厳しく体の熱を冷ますような飲食物を摂りがちでした。
そうすると脾が弱って、冬の臓器である腎に精を送ることができません。
脾は湿気や冷えに弱く、冷たいもの・甘いもの・生ものの摂りすぎで働きが鈍くなります。
秋の土用は
夏の疲れを癒やし、冬に向けて身体を整える“橋渡し”のような時期です。
特に漢方では脾を整えることで腎にしっかりと精(エネルギー)送る準備ができると考えられています。
秋の土用の時期に脾が弱っていると、冬に冷えやむくみ、免疫力の低下などが現れやすくなります。
だからこそ、秋の土用は「脾をいたわる食事」と「乾燥対策」が養生のポイントになります。
秋の土用の食養生
脾は湿気や冷えに弱いので、秋の土用には、温かくて消化に優しい食事を心がけましょう。
例えば、かぼちゃ、さつまいも、にんじんなどの自然な甘みを持つ根菜類は、脾を補う代表的な食材です。
また、味噌や生姜、ねぎなどの温性食材を組み合わせることで、体を内側から温め、巡りを良くしてくれます。
東北地方の秋の風物詩である芋煮会は、この時期にぴったりの習慣なのです。
また、乾燥が気になる季節でもあるので、肺を潤す食材も意識するとより効果的です。
れんこん、白きくらげ、梨などは、喉や肌の乾燥を和らげてくれます。
白キクラゲと梨のコンポートなどはいかがでしょう?
ただし梨は冷やす性質があるので、生姜も一緒にがお約束。
秋の土用は、冬を元気に迎えるための「準備期間」
夏の疲れがまだ残って「なんとなく疲れやすい」、「冷えやだるさを感じるようになってきた」などからだの不調だけでなく、感情面でも「なんとなく感傷的」になりやすい時期です。
私も晩秋の夕暮れは、なんとなく感傷的になってしまいます。
そんな時こそ、土用の養生を思い出してみてください。
季節の節目は、自然からの“深呼吸してね”というメッセージ♪
どうぞご自身の心と体に、やさしい時間を贈ってあげてください。
自分の体と心に耳を傾けることで、冬の冷えや不調を未然に防ぐことができますよ。
文責
べにばな薬局 薬剤師 国際中医師
渡辺喜美江
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タグ:佐賀, 唐津, 漢方
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2025年8月12日 火曜日
~クロトリマゾールM軟膏~
クロトリマゾールM軟膏は、白癬菌やカンジダ菌などの皮膚真菌症に効果を発揮します。
つまり、みずむし、たむし、ぜにたむしの塗り薬です。
主薬を混ぜ込む軟膏基剤がマクロゴール軟膏なので、皮膚の深部によく浸透します。
そのマクロゴール軟膏から手作りしているというのが当店の自慢です。
マクロゴール軟膏は粉末のマクロゴール4000と液体のマクロゴール400を合わせ、加熱溶解して透明の液状にして作ります。
液体の状態の時に主薬のクロトリマゾールを投入して溶かし、撹拌しながら冷やし固めます。
マクロゴール軟膏の性質として吸水効果があるので、指の間にできるジュクジュクタイプの水虫に効果的です。
現代は様々な成分や剤形(軟膏、クリーム、ゲル、液体、スプレーなど)の市販品がありますが、
当店はこのクロトリマゾールM軟膏は根強い人気です。
早く治すコツは、自己判断せずに患部を見せて相談し、適切な指導を受け根気よく続けること。
*水虫あれこれ
~水虫にも種類がある~
跡間型
指の間にできる。皮が白くふやけて剥けたり、ジュクジュクする。梅雨から夏にかけて活動。
小水疱型
小さな水ぶくれがポツポツできて、破れる。夏場に症状が出て、冬は沈静化。
角質増殖型
慢性化した水虫。角質層が増殖して厚く硬くなる。硬くなった皮膚がひび割れて痛むことも。あまり痒くはなく、季節を問わない。
爪白癬
白癬菌(水虫菌)が爪の中に感染。爪が白く濁って厚くなる。あまり痒くない。季節を問わない。
*はて?同じ足拭きマットを使って感染しやすい人、しにくい人・・・その差は何?
白癬菌はどこにでもいるプピュラーな菌です。
普通のカビと同じで、高温多湿が大好きです。
健康な皮膚は弱酸性で、カビなどは繁殖しにくいようになっています。
しかし、免疫力が落ちたり、栄養状態が悪いと皮膚の抵抗力がなくなり、感染しやすくなります。
血糖値の高い方や肝臓の状態が悪い方も要注意です。
*皮膚の新陳代謝が悪いと水虫治療は長引くって本当?
たばこを吸う方や、冷え性の方は末梢の血液循環が悪いので皮膚の新陳代謝が低下します。
ターンオーバーがスムーズにいかないと古い角質が溜まるため白癬菌が排出するまでに時間がかかってしまいます。
水虫に罹ってしまった方は皮膚の新陳代謝を高めることが早く治すコツです。
*水虫治療の「かきくけこ」
か:乾燥させる
水虫は乾燥が苦手。
入浴後や足を洗った後、清潔な乾いたタオルで水分を
よく拭き取りきちんと乾燥させましょう。
ドライヤーの冷風を当てるのもお勧め。
足拭きマットはこまめに洗い、日光に当てて十分に乾燥させます。
き:きれいに(清潔に)
石鹸で足の指の間までくまなく洗って清潔に。
できれば天然の抗菌作用のある植物成分入りの石鹸がお勧め。
く:くすりで
水虫のタイプによって、薬を使い分ける。
症状がひどく崩れているような場合は、水虫治療の前に皮膚の状態を整えます。
角質層が硬く薬が浸透しにくい場合は角質層を柔らかくしてから。
患部だけでなく広範囲に塗る。
け:継続して
症状があるときは誰でもまめに治療しますが、症状が軽くなるとついサボりがち。
少なくとも1日2回は頑張って続けましょう。
1日1回タイプもありますが、かゆみ止め感覚で使用しないこと。
清潔をこころがける意味でも、1日2回くらいは患部を見ましょう。
痒みが止まっても、水虫菌はなかなかしぶといですよ。
こ:根気よく
水虫治療は薬3割、根気7割と言われるほど。
治ったと思っても、更に最低1ヶ月は続ける。
ココを徹底しないから、潜んでいたものが復活するのです。
皮膚は内臓の鏡です。
つまり、皮膚に現れている水虫症状は「結果」
水虫は皮膚だけの問題ではありません。
「水虫・たむし」その他皮膚症状のご相談はべにばな薬局へ!
それでは最後に水虫の歌をお聴き下さい・・・
松山千春で『水虫くん』https://youtu.be/7zWmMtH0ZOs
まさかこんな歌と出会えるとは!
ただ・・・水虫くんとはそんなに簡単にお別れできません(笑)
継続的な治療をべにばな薬局で(^_-)
文責
べにばな薬局 薬剤師 国際中医師
渡辺喜美江
べにばな薬局
TEL 0955-70-1881
タグ:たむし, 佐賀, 免疫力, 唐津, 水虫, 漢方, 爪白癬, 皮膚炎
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2025年7月14日 月曜日
土用シリーズⅡ
復習を兼ねてまずはお読みください
~春の土用~https://benibana-kanpou.com/news/2296.html
~夏の土用~
ここから読み始める方ために簡単に復習をしましょう。
四季の始まり立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を土用と言います。
ちょうど季節の変わり目の時期ですね。
今年2025年は立秋が8月7日なので夏の土用の入りは7月19日、明けは8月6日になります。
陰陽五行説では五臓と季節の関わりを説いています。
すなわち「春は肝」、「夏は心」、「秋は肺」、「冬は腎」
ひとつ残った「脾」と関わりがあるのが土用です。
土用はひとつの季節を乗り越え、次の季節を元気に過ごすために「脾・胃」を労る時期でもあります。
夏の土用丑の日には養価の高い鰻を食べて暑い夏を乗り切り、元気に秋を迎えようという風習は江戸時代の平賀源内さんの発案という説がありますが、鰻は滋養強壮に良いということは平安時代の頃から言われていたようです。
今年は、土用の丑の日が7月19日と7月31日で2回あります。
梅雨明けが異常に早く、猛暑が長期化しそうな今年の夏。
早い時期から強烈な暑さに曝されて心身共に、すでに『グッタリ(-_-)』という方も見受けられます。
梅雨明け早々からの暑さで、喉ごしの良い冷たく水分の多いものを摂り過ぎていませんか?
胃腸が弱っていると「気・血・津液」も作れません。夏バテの原因にもなります。
そんな胃腸を労りつつ、美味しく土用の鰻を食べて元気に夏を乗り切りたいものです。
鰻は腎・肝・脾の働きを助け、気・血を補う作用があります。
また漢方薬にも使われている山椒の粉を振りかけて食べると、胃を温めて消化を助けるので、夏の土用にはうってつけの食材と言えます。
【こんなご相談がありました】
~薄い唾液が口中にあふれそうに出て~
「最近食欲がなく胃がしくしくと痛むこともあり、便も軟便です。昨日薄い唾液が口の中一杯になり、ビックリして相談に来ました。」
冷え症なので、職場のエアコンが苦手とおっしゃる30代の女性Aさん。
元々胃腸が弱いので普段は温かいものを好んで飲んでいますが、あまりの暑さについ冷たい飲み物や、のど越しの良い冷たい麺類や野菜サラダなどを食べる機会が増えています。
Aさんは自分自身を温める力が不足している方なので、職場のエアコンでますます体が冷えている状態です。
そこへ冷たいものを摂ると体もお腹も更に冷えてしまう「脾陽虚証」というタイプです。
薄い唾液がジュワーッと口中にあふれるのは、相当胃が冷えている証拠です。
この方には「脾」を温める漢方薬と、取り込んだ冷え(寒邪)を取り除く作用のある漢方薬を飲んでいただきました。
そして普段のお食事に薬味(下の欄参照)を活用すること、平性・温性の食材を意識して摂ること等をお話ししました。
昔と違って現代人はエアコンや冷たい飲み物等でお腹を冷やす機会が多いので、普段胃腸が冷えない方でも注意が必要です。
夏の土用の食養生
*現代は冷やし過ぎ
ほんの30年程前とは桁違いの暑さ。
35℃超えなんてザラ!なので、仕方がないと言えば仕方がないですが・・・
冷蔵庫で冷やした飲み物に氷を入れる、それでも足らずにコップまでキンキンに冷やす等はちょっと行き過ぎではないかと思うのです。
*体の熱冷まし、夏野菜を上手に活用するべし
食べものには陰陽五行説に基づいて、それぞれに体を温めたり冷やしたりする性質があります。
~馴染み深い夏野菜~
寒性:ゴーヤ、スイカ、トマト、ズッキーニ、空心菜、レンコンなど
涼性:キュウリ、なす、セロリ、オクラなど
冷える方には平性、温性がおすすめ
平性:枝豆、トウモロコシ、キャベツ、人参、ピーマン、サツマイモなど
温性:生姜、シソ、かぼちゃ、ネギ、タマネギ、らっきょうなど
*薬味を活用
前出の鰻に添える粉山椒、寿司にわさび、そうめんに生姜・ねぎなど
これらを「薬味」と言います。
薬味とは:
味を引き立たせるだけではなく、毒消しや健康維持のためにも活用されてきました。
薬という字がついているので薬と大いに関係があり、漢方の世界にも食材や生薬を酸味・甘味・辛味・苦味・鹹味の五味に分類しています。
ここでは夏の健康維持に役立ち、手に入れやすい薬味を紹介します。
生姜、ネギ、ニンニク、ミョウガ、シソ、コリアンダー(パクチー)、山椒、花椒など。
冷えに傾きがちな体を立て直し、食欲増進!
発汗させてこもった熱や湿気を取り除く作用もあるので、大いに利用したいものです。
文責
べにばな薬局 薬剤師 国際中医師
渡辺喜美江
べにばな薬局
TEL 0955-70-1881
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