土用シリーズⅡ
復習を兼ねてまずはお読みください
~春の土用~https://benibana-kanpou.com/news/2296.html
~夏の土用~
ここから読み始める方ために簡単に復習をしましょう。
四季の始まり立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を土用と言います。
ちょうど季節の変わり目の時期ですね。
今年2025年は立秋が8月7日なので夏の土用の入りは7月19日、明けは8月6日になります。
陰陽五行説では五臓と季節の関わりを説いています。
すなわち「春は肝」、「夏は心」、「秋は肺」、「冬は腎」
ひとつ残った「脾」と関わりがあるのが土用です。
土用はひとつの季節を乗り越え、次の季節を元気に過ごすために「脾・胃」を労る時期でもあります。

夏の土用丑の日には養価の高い鰻を食べて暑い夏を乗り切り、元気に秋を迎えようという風習は江戸時代の平賀源内さんの発案という説がありますが、鰻は滋養強壮に良いということは平安時代の頃から言われていたようです。
今年は、土用の丑の日が7月19日と7月31日で2回あります。

梅雨明けが異常に早く、猛暑が長期化しそうな今年の夏。
早い時期から強烈な暑さに曝されて心身共に、すでに『グッタリ(-_-)』という方も見受けられます。
梅雨明け早々からの暑さで、喉ごしの良い冷たく水分の多いものを摂り過ぎていませんか?
胃腸が弱っていると「気・血・津液」も作れません。夏バテの原因にもなります。
そんな胃腸を労りつつ、美味しく土用の鰻を食べて元気に夏を乗り切りたいものです。
鰻は腎・肝・脾の働きを助け、気・血を補う作用があります。
また漢方薬にも使われている山椒の粉を振りかけて食べると、胃を温めて消化を助けるので、夏の土用にはうってつけの食材と言えます。
【こんなご相談がありました】
~薄い唾液が口中にあふれそうに出て~
「最近食欲がなく胃がしくしくと痛むこともあり、便も軟便です。昨日薄い唾液が口の中一杯になり、ビックリして相談に来ました。」
冷え症なので、職場のエアコンが苦手とおっしゃる30代の女性Aさん。
元々胃腸が弱いので普段は温かいものを好んで飲んでいますが、あまりの暑さについ冷たい飲み物や、のど越しの良い冷たい麺類や野菜サラダなどを食べる機会が増えています。
Aさんは自分自身を温める力が不足している方なので、職場のエアコンでますます体が冷えている状態です。
そこへ冷たいものを摂ると体もお腹も更に冷えてしまう「脾陽虚証」というタイプです。
薄い唾液がジュワーッと口中にあふれるのは、相当胃が冷えている証拠です。
この方には「脾」を温める漢方薬と、取り込んだ冷え(寒邪)を取り除く作用のある漢方薬を飲んでいただきました。
そして普段のお食事に薬味(下の欄参照)を活用すること、平性・温性の食材を意識して摂ること等をお話ししました。
昔と違って現代人はエアコンや冷たい飲み物等でお腹を冷やす機会が多いので、普段胃腸が冷えない方でも注意が必要です。
夏の土用の食養生
*現代は冷やし過ぎ
ほんの30年程前とは桁違いの暑さ。
35℃超えなんてザラ!なので、仕方がないと言えば仕方がないですが・・・
冷蔵庫で冷やした飲み物に氷を入れる、それでも足らずにコップまでキンキンに冷やす等はちょっと行き過ぎではないかと思うのです。
*体の熱冷まし、夏野菜を上手に活用するべし
食べものには陰陽五行説に基づいて、それぞれに体を温めたり冷やしたりする性質があります。
~馴染み深い夏野菜~
寒性:ゴーヤ、スイカ、トマト、ズッキーニ、空心菜、レンコンなど
涼性:キュウリ、なす、セロリ、オクラなど
冷える方には平性、温性がおすすめ
平性:枝豆、トウモロコシ、キャベツ、人参、ピーマン、サツマイモなど
温性:生姜、シソ、かぼちゃ、ネギ、タマネギ、らっきょうなど

*薬味を活用
前出の鰻に添える粉山椒、寿司にわさび、そうめんに生姜・ねぎなど
これらを「薬味」と言います。
薬味とは:
味を引き立たせるだけではなく、毒消しや健康維持のためにも活用されてきました。
薬という字がついているので薬と大いに関係があり、漢方の世界にも食材や生薬を酸味・甘味・辛味・苦味・鹹味の五味に分類しています。
ここでは夏の健康維持に役立ち、手に入れやすい薬味を紹介します。
生姜、ネギ、ニンニク、ミョウガ、シソ、コリアンダー(パクチー)、山椒、花椒など。

冷えに傾きがちな体を立て直し、食欲増進!
発汗させてこもった熱や湿気を取り除く作用もあるので、大いに利用したいものです。
文責
べにばな薬局 薬剤師 国際中医師
渡辺喜美江
べにばな薬局
TEL 0955-70-1881








