
●漢方の話
2023年8月25日 金曜日
~『げっぷ』が出るので困っています~
『食事の時にゲップがよく出て困っています。
人と食事をしているときは失礼になると思って我慢したいのですが、
つい出ちゃうんです。
一人の時は気にせずに出せるので、スーッとして楽です。
胃が悪いのかなー?と思って胃薬飲んだけどあまり効果ないし、病院で検査しても特に異常はなくて・・・。』
20代の女性のご相談
お話を伺うと・・・
🔲 食事していないときもゲップがよく出る
🔲 ストレスを感じると、みぞおちあたりが張ってきて
🔲 脇の方まで張ることもある。
🔲 ゲップが気持ちよく出ると、スーッとする。
🔲 お腹が張るとおならも気になる。
🔲 炭酸飲料は苦手
人と食事をしている時にげっぷが出そうだと食事も楽しめません。
食事に関係なく出るのも気になりますね。
げっぷはどうして出るの?
飲食を飲み込むときや会話、呼吸とともに若干の空気が胃の中に貯め込まれます。
その空気が一定量に達したときに胃の入り口(噴門部)が開いて
口から音を伴って出される現象です。
一般的には食べ過ぎや炭酸飲料を飲んだ後などは、よく経験する生理現象ですが、
胃潰瘍や食道裂孔ヘルニア、逆流性食道炎、胃がんなどの上部消化管の病気が
原因の場合もあります。
ストレスとげっぷは関係があるの?
げっぷはストレスを感じたときに多くの空気を呑み込む「呑気症」が
原因と言われたり、
ストレスが続くと自律神経が乱れて胃腸の働きが悪くなり、げっぷが
増えるとも言われています。
げっぷの悩みと漢方
げっぷは噯気(アイキ)と言います。噯(オクビ)の気と書くので、
「気」に関係しています。
「気」は元気の気、目には見えないエネルギーのようなものと考えるといいでしょう。
気は体の中を巡って活動しています。その流れを調節しているのが「肝」の働きです。
肝は伸びやかな状態を好みますが、ストレスなどで伸び伸び出来ない状態が続くと、
気の流れが滞って様々な症状が出てきます。
Basic RGB
また、肝と脾・胃はお互いに制約したり依存したりする関係にあるので、
肝の気の流れをコントロールする作用がうまくいかないと、
脾・胃の消化吸収する作用に影響が出て、
ガスが溜まる、お腹や脇部が張る、げっぷやおならが多くなる、
緊張やストレスで下痢や便秘を繰り返す、などの胃腸症状を伴うことがあります。
お腹と限らず、様々な場所で張った痛みが出てくることもあります。
胃腸症状がなければ、肝の気を巡らし、流れをスムーズにする漢方薬
胃腸症状があれば、肝気を巡らしながら脾・胃の作用を整える漢方薬が
お役に立ちます。
お勧め食材
野菜類・きのこ類:あさつき、しそ、春菊、ニラ、クレソン、セロリ、とうがん、トマト、
ニンニク、ネギ、パセリ、みょうが、シメジ、しいたけ、
肉類:牛豚鶏の肝臓・肉、羊肉など
香辛料:ういきょう、ナツメグ、など
果実類:金柑、杏、イチジクなど
香りのよいもの、辛味のあるものを日頃から意識して摂りましょう。
カルシウムなどのミネラル補給も忘れずに。
おまけの情報:
①世界の温室効果ガスの総排出量の14%は畜産業からで、
そのうちの65%は牛がする「げっぷ」だそうです。
②げっぷはおならよりもエチケット違反だと言われる国もあれば、
食後のげっぷは「美味しかった!」「ごちそうさま!」の挨拶に
なる国もあるようです。
げっぷのお悩み、こんなことくらいでと思わずに!
お気軽にご相談ください。
TEL 0955-70-1881
タグ:おなら, げっぷ, ストレス, 伊万里, 佐賀, 唐津, 漢方, 漢方薬, 福岡, 糸島, 胃腸
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2022年6月28日 火曜日
何かが覆い被さったように身体がだるいし、頭も重い。
その上異常に眠いし、動くのも億劫。
お天気のせいかしら?
とにかく身体が晴々しないのよ。
それはお困りですね。
身体がだるいと仕事もはかどりません。決して怠けているわけではないのですよね。
それは湿気の多いこの季節にありがちな症状です。
最近は「梅雨ダル」という言葉もあるくらいです。
つまり、「だる~い、おも~い、ねむ~い」は身体の湿気のサインなのです。
自然界の「湿」の現象が人体に影響を及ぼす結果で、天候だけではなく湿度の高い地域でも起こりやすい症状です。
そのような湿を漢方では「湿邪」と言います。
実際にご相談に来られる時は、「湿邪」にほかの要素が加わって、様々な症状を現しています。
Aさんの場合
「急に寒気がして、熱っぽい。とにかく身体がだるくて、だるくて。
頭は重いし、吐き気はするし、早く横になりたい。
今から熱が上がるのかしら、節々も痛くなってきた。相当悪質な風邪ですかね。」
⇒
Aさんは湿邪に風邪(ふうじゃ)が加わった症状です。
湿度の高い夜に寝冷えでもしましたか?
湿邪も風邪も身体には不要なものなので、取り除いてあげるとスッキリ!
対応が早ければ、1,2服で効果てきめん。
Bさんの場合
「元々冷え性で、エアコンが苦手です。膝掛けを掛けているけれど、腰から下が重怠く冷えます。
くるぶしや、足の甲が冷たくてひどいときは膝も痛くなってつらいです。
足が浮腫みやすく、トイレも近いです。」
⇒
冷え性さんはエアコンが苦手です。ストールや膝掛けで防御しても冷えと湿邪でつらいですね。
身体を温めて更に湿邪を追い出す漢方薬が必要ですね。
ただでできる方法は、体温より低いものや身体を冷やす食べものを控えること。
半身浴でじわっと汗をかくこともお勧めです。
Cさんの場合
「実は、おりものが多くて痒いのです。診てもらっても特に異常はないのです。
暑い時期や生理中が特に痒くて憂鬱でイライラします。
暑がりで冷たいものをよく摂ります。」
⇒
痒みはつらいですね。外用薬を塗っても一時しのぎです。
熱邪と湿邪による症状です。湿熱の症状は高温多湿で悪化します。
身体の熱(体温計の熱ではありません)を冷ますと同時に湿も追い出す必要があります。
Dさんの場合
「めまいで悩んでいます。特に朝起きるときによく起こります。
急に振り向いたり、上を向いたりするのが苦手です。胃がちゃぽちゃぽしています。
胃腸も丈夫ではありません。便は軟便気味です。」
⇒
湿邪の症状というよりも、胃の水分代謝の機能が弱くて体内に湿が滞っている状態です。
胃腸を丈夫にして水分代謝がうまくいくようにしましょう
「湿」は重く濁った性質
思い当たることありませんか?
□身体が重い
□頭が重い 何か被さったよう
□胃が重くムカムカする。吐き気がある。
□軟便や下痢 おなかが鳴る
□関節が重く痛む
□訳もなく朝から眠い
□浮腫みやすい
□垢が多い
□女性の場合おりものが多い
脱水していない洗濯物をイメージしてみましょう。
ビショビショの衣類は重くダランとしています。
洗濯物が眠いと思っているかどうかわかりませんが、
脱水して風に揺られて乾いていくとヒラヒラと軽やかに見えますね。
梅雨時は洗濯物も乾きにくいですよね。人間の身体もそうなのです。
身体が重だるくても億劫がらずに身体を動かして一汗かくと、
身体が軽くなり症状が楽になってっくるはずです。
毎日のお風呂、シャワーで済ませていませんか?
ちゃんと湯船につかって汗をかきましょう。
それでも辛いときは漢方にお任せ下さい。
季節に合わせた養生は漢方が得意とするところです。
あなたの症状にあわせた漢方薬をお作りします。
心も体も晴々となりますように!
薬剤師・国際中医師・子宝カウンセラー 渡辺喜美江
お問い合わせ 0955-70-1881
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2022年5月3日 火曜日
「2,3日前から急におしっこが間近くなって、下腹部に不快感があるの、膀胱炎かしら?」
「そう言えば、症状が出始める前にトイレに行くのを忘れるくらい忙しかった。いざトイレに行くとスムーズに出ないし、量も思ったほど出ていない。下腹が張った感じがして終わる頃にきゅっと痛みがある。」50代女性
~それは、お辛いですね。
忙しいとついトイレを我慢しがち。スムーズに出なかったり痛みがあるとますます憂うつですね。
実は、おしっこの悩みは疲れやストレスとも関係があるのです。
この方の場合、忙しさがストレスになって氣の流れが滞ったのです。氣の流れが滞ると血や水の流れも滞ってきます。
氣の流れを良くして、水の滞りも取る漢方薬が必要です。
おしっこの悩みは女性には多いご相談の一つです。
以下いくつかご紹介します。
Bさん
「長時間運転して疲れていた。車を降りたところでご近所の方と長く立ち話。その後腰も痛くなって、その夜はおしっこに何回も起きた。出方も勢いがないし、終わったかと思うとポタポタっと。残っているのかな?痛みはないけど冷えている感じがある。」60代女性
~疲れと冷えから来る症状です。腎は尿をつくるところ、膀胱は尿を溜めるところ。腎を温める漢方薬の出番です。
Cさん
「2,3日前からおしっこが近くなって困っている。度々行くのに結構な量が出る。痛みや残尿感はないけれど、下腹が重くて腰も重だるい。そう言えば、その頃から夜中のおしっこの回数が増えている。」70代女性
~腎臓で血液から不要な分を濾過して尿として排泄されますが、夜間は腎臓を通過する血液量を調整しています。そこの調節がうまくいかないと結果的に夜間のおしっこの回数が増えてしまいます。温めて腎の機能を回復しましょう。
Dさん
「急におしっこに行きたくなって、出るときに少し熱い感じがして渋ったような痛みがある。残った感じはない。糸状の血が見えたので驚いた。
以前もこんなことがあって、疲れや精神的にいろいろあった時かなと思う。水分はよく摂っている。」40代女性
~水の停滞あるところに、炎症が生じたものです。
水の流れをスムーズにして、炎症や出血を抑える漢方薬が必要です。
膀胱炎(淋症)について
(膀胱炎は漢方の世界では淋症といいます。淋は滴り落ちるという意味です。)
膀胱炎には単純性膀胱炎、複雑性膀胱炎、間質性膀胱炎がありますが、ここでは薬局でご相談が多い単純性膀胱炎について書きます。
膀胱炎とは
○膀胱は腎臓で作られた尿を一時的の貯めておく場所が、細菌感染などによって炎症を起こしている状態です。
○女性に多くみられます。
○ほとんどの場合細菌が尿道から逆流し、膀胱で繁殖して発症します。
・大腸菌が原因のことが多く、細菌の量が多いと罹りやすい
・疲労やストレスで免疫力が落ちていると罹りやすい
・特に女性は尿道が短く細菌が膀胱に入りやすい
○尿の流れがスムーズでないと罹りやすい
・男性では前立腺肥大や包茎
・ガン、尿路結石など
○性行為でも罹ることがあります。
「排尿時や排尿終わり頃、下腹部が痛い」~排尿痛~
「残った感じがする」~残尿感~
「トイレの回数が急に増えた」~頻尿~
「おしっこに血が混じる」~血尿~
こんな症状でお困りでしたら、膀胱炎かもしれません。
膀胱炎のご相談をよく受けますが、排尿痛や残尿感などがない場合も多々あります。
検査をしても細菌はほとんどいないと言われる、抗生物質で治まっても繰り返すことが多いようです。
漢方はお困りの症状がどうして起こるのかということから考えます。
例えば、あなたの体の方に原因があるのか?それとも外からの原因によるものなのか?など、
ご一緒に考えて、あなたにピッタリの漢方薬を提案しています。
タイプに合わせた漢方薬で
あなたの「おしっこの悩み」解決します。
薬剤師・国際中医師・子宝カウンセラー 渡辺喜美江
おしっこの悩みご相談は、べにばな薬局へ
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2022年2月2日 水曜日
冷え性で足がとっても冷たい!
ソックス履いて、湯たんぽ入れて寝るのです。
でも、朝になると湯たんぽは布団の外、
ソックスもいつの間にか脱いでいる。
だから、なかなか冷えが取れないのかな?
実は、冷えには様々なタイプがあるのです。
漢方はそれぞれのタイプに合わせて対応ができます。
漢方で言うところの五臓、 肝・心・脾・肺・腎それぞれに「冷え」によって起こる症状がありますが、「冷え性」というと一般的に手足や腰が冷えるイメージを持っている方が多いので、ここでは手足や腰の冷えのタイプについて書いてみます。
あなたはどのタイプ?
【Aさんの場合】
とても寒がりで手足も冷たい。
冬はソックスを何枚も重ねて履き、湯たんぽがないと寝られません。
朝が苦手で元気が出ません。
お腹や腰も冷えるので、日中はカイロが手放せません。
冷たい物を食べ過ぎるとお腹が緩みます。
夏でも冷房が苦手で、生理痛の時は丸くなってお腹を擦りカイロを当てていると楽です。
~自分を温める力がないために起こる冷えです。
氣(元気の氣、エネルギー)を作る脾(消化吸収するところ)が冷えているのです。
簡単にいうと、お腹が冷えて食べ物から元氣を作れず、温かい血液を全身に巡らすことができないのです。
気が不足しているので疲れやすく風邪を引きやすいなど虚弱な方によく見られる冷えですね。胃腸を温め丈夫にして氣を補う漢方薬がお勧めです。
【Bさんの場合】
手足に冷えがあります。お腹が冷えている自覚はないけれど、触ると冷たいです。
冷えたものを食べると胃が痞えた感じがして食欲もなくなり、時々胃が痛むこともあります。
胃が痛くても手で擦ることはほとんどありません。
寒い時期はこういう状態が多いように感じますが、温かいものを飲食したりお腹を温めると改善します。
Bさん自身は丈夫な方だと思っています。
~Bさんはもともと自分を方が温める力はあるのですが、入ってきた冷え(寒邪)を追い出すことができなくて冷えが溜まっている状態です。
Bさんには入ってきた過剰な冷えを追い出す漢方薬が必要です。
同じように手足の冷えがあって、お腹も冷えているAさんとBさんですが、使う漢方薬は全く違います。
【Cさんの場合】
足腰が特に冷えます。
おしっこの回数も多く夜中も何回か起きます。
疲れると足腰が重く、つい手で擦っています。
腰のカイロが手放せません。
生理痛は主に腰が痛くなり、寒いところでは痛みがつらいですが温めると楽になります。
~腎を温める力が不足している冷えです。こういう方はおしっこの色も薄く回数も多いです。足や顔が浮腫みやすいです。
腎を温める力を補う漢方薬がお勧めです。
【Dさんの場合】
手足や腰以下が特に冷えます。ひどい時は氷のように冷たいと言われます。
足がむくみ、冷えが強いと顔まで浮腫みます。
湿度の高い川の近くに引っ越してから特に症状がつらいです。
冷えると腰が重く感じ痛くなって、つい拳でトントンと叩いています。
温泉に入って汗をかくと楽になります。
~水分代謝が悪く湿気が溜まっているところに、さらに冷えも入ってきて追い出せない状態です。過剰な湿と冷えを追い出す漢方薬の適応となります。
【Eさんの場合】
自称「暑がりの寒がり」で寒い時期は手足が冷たい。
温泉は好きだけどすぐ温まるから長湯は苦手。
寝ときに入れていた湯たんぽは、朝になると布団の外に蹴飛ばしている。
~Eさんは、もともと自分を温める力があるのですが、過剰な氣が滞って血液の流れを妨げているので、末梢まで温かい血液を巡らせることができなくて冷えているのです。
こんな方には、お腹を温める漢方薬を飲んでもらっても効果はなく、気の流れを良くしてあげることがポイントです。
同じような手足や腰の冷えですが、温める力が不足して冷えるのか、入って来た冷えを追い出せなくて冷えるのか、あなたの手足の冷えはどちらでしょう?
手足の冷えだけでなく冷えると悪化して、温めると楽になる症状は他にも沢山あります。
この時期だけにかかわらず、あなたの冷えのお悩みを見直してみませんか?
薬剤師・国際中医師・子宝カウンセラー 渡辺喜美江
タイプに合わせた漢方薬で
あなたの「冷え取り」請け負います!
冷えのご相談は、べにばな薬局へ
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