先日行われた子宝カウンセラーの会での、古賀文敏クリニック院長 古賀文敏先生の
ご講演内容を、要約してお伝えしたいと思います。
「効果的なタイミング療法のために」
例えば、ウサギはほぼ100%の確率で妊娠します。
複数回交尾すると重複妊娠すらあり得ます。
(“プレイボーイ”のバニーガールのイメージは、こういうところから来ているのかもしれませんが。)
それ比べてヒトの妊娠率は20〜25%。
ヒトは他の動物と比べて、妊娠しにくい動物なのです。
(タイミングがちゃんと合ったとしても、4~5回に1回と言う訳です。
それにいつもベストタイミングとは限らないですし。
不妊症の定義が2年間妊娠できなかったら、というのもうなずけますね。)
そこで、効果的なタイミング療法のために知っておいて頂きたい事
*精子に比べて卵子の生存期間が短いので、排卵した時にはすでに精子が待機していること
*基礎体温(BBT)では、私達が思っているほど陥落日に排卵することは多くなく、
低温最終日が一番排卵に近いということ
*妊娠のためには、精子の遡上(卵管膨大部まで上がっていくこと)が必要で、
頚管粘液の多い時期が妊娠の確率が高いと言われています。
実際に、排卵日の1〜2日前に頚管粘液量が最大になります。
写真の写りが悪くてごめんなさい
薬局に来て頂いたら、きれいな資料をお見せできます。
BBTでは排卵日を推測することはできません。あくまでも過去を反省する目安です。
家庭においては、BBT、頚管粘液、検査キットをうまく利用して排卵日を推測しましょう。
*理想的には、推測した排卵日の2日前、前日、排卵日の3日間連続して
夫婦関係を持つこと。
この期間毎日射精すると精子数が少なくなると心配されますが、正常精子群においては、
毎日射精しても精子数、運動率は正常範囲であることがわかっています。
また、乏精子症においては逆に精子の状態が良くなるとも言われています。